はしかは、麻しんウイルスによる感染症です。ウイルスの潜伏期間はおよそ10~12日とされていて、発熱やせき、鼻水といった風邪に似た症状が出るほか、目の充血や目やになどの症状もあらわれます。そして熱は39℃を超える高熱となることもあります。全身に発しんが広がる点が、風邪との違いです。感染し発症してしまった場合は、特効薬がありません。症状を緩和する薬を飲んで、自然治癒という流れになります。使用される薬は、解熱剤や咳止めなどです。
はしかは、感染力がとても強い感染症です。インフルエンザは、マスクや手洗い、消毒などで感染を防ぐことができますが、はしかはそれだけでは不十分です。マスクや手洗いをしていても感染してしまう可能性があります。麻しんウイルスは、空気感染と飛沫感染で感染するため、マスクや手洗いだけでは予防できないのです。ただし、予防策としてワクチン接種があります。予防接種が広まったことで、はしかに感染する人は減りました。しかし、免疫を持っていない場合は、100%はしかに感染してしまうと言われています。予防するためにも、ワクチン接種を受けましょう。ワクチンは2回受けることで効果が発揮されます。一度感染している場合は、ワクチン接種の必要はありません。1回目のワクチン接種は、1歳になったらできるだけ早い段階で受けることが推奨されています。
はしかは、感染力がとても高いため、お子様がかかってしまい親御さんが看病するというような場合は、お互いにマスクの着用を忘れないようにしてください。室内の換気、身体をこまめにふいてあげる、水分と栄養補給をしっかり行うということをしてください。高熱が出ている場合は、汗をこまめにふいてあげてください。体温が上がらないように、毛布を薄くしたり、室温を調整します。高熱の時や発しんがひどい場合は、お風呂に入ることはできないので、身体をふいてあげてください。高熱が出ている場合は、脱水症状にもなりやすいです。水分補給をしっかり行い、消化の良いものを食べさせてあげましょう。はしかは、熱が下がった後も、3日間は人が多い場所に出かけることは避ける必要があります。また、学校や幼稚園、保育所なども発症してから熱が下がり、3日経過するまで出席することができません。症状がおさまらない場合は、長期間休むことになります。