内科で行なうインフルエンザの検査で最もポピュラーなのが迅速診断キットを使用した検査になります。これは綿棒のような形状のもので、鼻の奥やのどの奥をこすりながらインフルエンザを引き起こす成分を検査し、10分から15分後に陽性か陰性かがわかるようになっています。小さなお子さんはもちろん、大人でも特に鼻の奥をこすられる際に痛みを覚えるため、苦手だと感じる方は大勢いらっしゃいますが、内科側にとってみればとてもスピーディに検査しやすい方法なので、最もポピュラーとなっています。ただし、この迅速診断キットの場合、インフルエンザウイルスの量がある一定以上ないと陽性とは判断されないため、感染直後などにこの検査を行ない、ウイルスが体の中で増えていない時期に陰性と診断されてしまい、後日、また検査を受けるといった患者さんが多いのも事実です。
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この検査はインフルエンザウイルスを発見することを目的とした検査ではなく、インフルエンザの抗体がきちんと体内にできているかどうかを採血によって検査するものです。具体的にはインフルエンザにかかって1週間以内に1回と、完治時期に1回検査しますが、内科では現在もこの検査を行なっているところはあまり多くはありません。
この検査は、インフルエンザの陽性反応が出て72時間の間に、鼻の奥やのどの奥から採取した鼻水や唾液からインフルエンザウイルスのみを分離させて検査を行なう方法となっています。このウイルス分離検査は迅速診断キットなどよりも、どのようなウイルスなのかといった詳細もわかるため、精度も高くなっていますが、それだけ検査技術も求められるものなので一般的な内科では行わない検査となっています。また、検査結果が判明するまでには約1週間ほどの時間もかかってしまいます。
PCRはポリメラーゼ連鎖反応のことを指し、DNAを増やすための原理やそれを用いた方法です。この検査は鼻の奥から取った鼻水やのどの奥から取った唾液から、インフルエンザ遺伝子を取り出す検査方法です。この方法は先で説明したどの検査方法よりも正確で、ウイルスの種類や型、そして構造までもわかってしまいます。なぜなら、遺伝子レベルでインフルエンザを検出するためです。このPCR検査は高い技術が求められるため、クリニックはもちろん、病院でもほとんど行われず、公的検査機関などで実施されています。