歯医者を受診する患者の中には多くの歯を失ってしまったという人がいます。これは多数師欠損と呼ばれ、このような患者を治療するために行われるのがフルマウス治療です。多くの歯を同時に治療することになります。そうすることで、日常生活への影響を最小限に抑えることができるでしょう。
フルマウス治療ではインプラントや入れ歯、ブリッジといった治療方法があります。これらの方法を組み合わせたり、あるいは特定の方法のみを採用したりするのです。入れ歯とブリッジであれば保険が適用されます。インプラントの場合は自由診療となるため注意しましょう。
歯医者が怖いと考えている人はたくさんいます。たとえば、アメリカでは国民の5%程度の人たちが歯医者を恐れていて、歯科治療が必要であるにもかかわらず治療を拒否しているのです。日本にも同じぐらいの数の人が診療を拒否していると推定されています。歯科疾患が進んでいるのに治療を受けなければ、やがてそれぞれの歯が抜け落ちてしまうのです。最終的にはほとんどの歯が失われてしまうケースがあります。これでは食事や発声などに大きな影響を与えてしまいます。
失われた歯にインプラントを埋入すれば簡単に解決できるというものではありません。残された歯とのかみ合わせの問題があるからです。周りの歯とのバランスを考えて治療を進める必要があります。実際の治療の際には問診や検査をして、治療計画を立てて、口腔内の状態を考慮しながら治療を進めていくことになります。それぞれの患者に対して、インプラントやブリッジ、入れ歯のうち最適な提案をします。患者によって適している治療法は異なっています。費用や機能、見た目に関して希望することは異なっているでしょう。そのため、事前によく話し合いをしておくことが大切です。
フルマウス治療ではどうしてもお金がかかってしまいます。それでも保険診療であれば、費用はそれほど高くはなりません。ただし、自由診療でフルマウス治療を受けるとなるとかなりの費用がかかるでしょう。この場合はデンタルローンを利用することができます。お金を借りて、月々に少しずつ返済をしていくという方法です。それぞれの歯医者では支払い方法について相談を受け付けているため、費用に関して不安があるならば、気軽に相談してみるとよいでしょう。