歯医者では歯並びを直すための歯科矯正を行っています。しかし、歯並びが全体的に悪い人もいれば、部分的に悪いという人もいるでしょう。そこで、部分矯正という治療方法があります。部分矯正であれば、歯並びの悪い部分だけ矯正治療を受けることができるのです。
部分矯正ができるケースはさまざまです。必ずしもすべての人が部分矯正を受けられるわけではないため注意してください。事前にしっかりと検査をして、部分矯正ができると判断された場合には、矯正装置をつけることで歯並びをよくすることができます。
たとえば、前歯にすき間があいているようなケースで部分矯正を受けることができます。ちょっと凹凸しているといったケースでも対応できます。矯正治療を受けたことがあって、少しだけ戻っているといった場合にも有効な方法です。歯を削ったり覆ったりする必要がなく、比較的簡単な治療によって歯並びを整えることができます。周囲に気づかれずに部分矯正をすることも可能です。たとえば、歯の裏側の目立たない部分に装置をつけて治療を進めることができます。あるいはマウスピースを用いて行う治療方法もあります。
患者の歯の状態によっては対応できないケースがあります。また、あくまでも部分的な治療となるため、歯並び全体を整えることはできません。また、かみ合わせの問題から部分矯正で対応できないこともあります。部分矯正をしてもかみ合わせが悪ければ意味がないからです。この場合は本格的な矯正治療を勧められることが多いでしょう。あまりにも歯並びが悪い場合には、部分矯正という選択肢はないと考えてください。あくまでも、前歯などがちょっと歯並びがずれているといったケースに適用できる方法です。
たとえば、高齢になってから部分矯正をするケースがあります。年齢を重ねることで骨が衰えてしまい歯並びが悪くなることがあるのです。あるいは、食いしばりや噛み締めを長年続けてきたため、その影響によって歯並びが徐々に悪くなっている人もいます。50代や60代であっても部分矯正ができるケースはあります。骨や歯茎が健康な状態であれば、矯正治療に耐えることができるからです。どんな年齢になっても歯並びを整えることの大切さは変わりません。たとえ、中高年になっても、歯並びが気になるときには歯医者に相談してみるとよいでしょう。